弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。
田舎の祭礼なんて誰も見ないよ?
有名どころでないお祭りは人知れず廃れていく運命ではありません!
地元のお祭りを少しでも全国の皆さんに知ってもらうべく、ブログにて絶賛紹介中です。
片田舎のお祭りだからと南房総の祭礼をあなどるなかれ。
今回は、かつて源頼朝が安房に逃れてきたとき彼に馬を献上したとされる地、千葉県南房総市「安馬谷(あんばや)」のお祭りをピックアップしました。
ではでは早速!
安馬谷の祭礼について
「安馬谷(あんばや)」は南房総市旧丸山町の中でも、海側の地区になります。
国道128号線と県道410号線が交差する辺りです。
南房総市千倉町の白子や南房総市和田町と隣接した旧丸山町の境界であり、入口でもありました。
そのため昔から道の要所として栄え、区画整備された古代から開けた土地でもあります。
「安馬谷祭礼」は、この地区にある安馬谷八幡神社を中心とした祭礼。
南房総市指定の無形民俗文化財の「御神的神事(おまとしんじ)」がは毎年3月3日にが行われることで有名な神社です。
この神事は源頼朝伝来の流鏑馬行事が始まりとされていて、矢の的中具合で稲作の豊凶を占うというもの。
御神的神事のある地区
また、安馬谷の地名も源頼朝が白浜の下立松原神社に参詣した際に鞍馬(あんば(鞍をおいた馬))を差し出したことからつけられたとされています。
もともとは「鞍馬谷」と書いていました。
平安時代末には開けていたこの地で「安馬谷祭礼」は開催されます。
祭礼日
10月第2日曜に行われ、地元では通称「国中の祭り」とも。
祭礼内容
13:00頃JA安房花卉集出荷場に4台の山車・屋台が集結し、それ以外は各地区で曳き回しが行われます。
参加地区
隣接する南房総市旧千倉町白子の山車の屋台も出祭し、参加地区は、古川、新田、根方、白子の4地区。
あでやかな神輿や山車が繰り出す
古川(安馬谷八幡神社)
古川は安馬谷交差点を丸山郵便局から進んだ左右に細長い地区。
安馬谷八幡神社を祀ります。
大正期に製作されたと言われる人形屋台を所有します。
彫刻は後藤滝治義光。
新田(しんでん)(安馬谷八幡神社)
新田は国道410号丸山中学校側を中心にあります。
鎮守は安馬谷八幡神社。
神功皇后の乗る山車を所有。
後藤滝治義光により彫刻で、大正後期に作られました。
幕は「千鳥と波」で京都の日本刺繍工業により制作。
根方(安馬谷八幡神社)
根方は国道410号を海より入り大分内陸に入ったあたりになります。
安馬谷八幡神社を鎮守とする。
所有する山車には楠木正成が乗っています。
彫刻は後藤喜三郎橘義信で、大正の頃にに館山の六軒町?から山車を譲り受けたと伝わっています。
以前は高欄が三段構え。
人形は応神天皇。
館山市の六軒町
白子(三嶋神社)
白子は南房総市の千倉町白子で、安馬谷に隣接した海沿いの地区です。
山車を所有し、弁天様を乗せます。
後藤滝治義光による彫刻で、昭和26年に小川亀吉が製作。
白子は千倉の祭礼にも参加
< 参考文献・サイト >
- 各地区の皆様!!!
- 「日本の神様」がよくわかる本
源頼朝と縁が深い安房地方
歴史の教科書にも載っている鎌倉幕府を開いた「源頼朝」。
彼は結構苦労人で、あっちこっちへ追いやられやっとのことで権力を握ります。
平氏に対抗するため挙兵したのはいいんですが勝ったり負けたりで、最終的に安房に逃げて来てそこから巻き返しを図り、関東を平定します。
鎌倉幕府の足掛かりを作ったともされ、安房~千葉の人は色々彼を助けてあげたようです。
この安馬谷の人たちも、そんな頼朝に馬を献上してあげたという伝説を残す地の一つ。
ただの伝説とされていますが、頼朝伝説の後から下立松原神社の祭礼時には安馬谷から神馬を献上し流鏑馬神事を行ったそうです。
下立松原神社の神事・祭礼はこちらの記事へ!
南房総には頼朝と縁があるとされる、土地・木・行事、人々がたくさん。
鋸南町から鴨川市に至るまでいろいろ。
神事や祭礼行事も源頼朝由来とされるものもあり、源頼朝の足跡を追って旅するのも面白いかもしれません。
源頼朝が好きという歴史の同志の皆さん!
南房総も結構面白いとこたくさんありますよ~
鎌倉だけじゃないです(笑)
安馬谷の遊び情報はレジャー・体験・遊びの予約ならASOVIEW!や
じゃらん 遊び・体験予約などで色々紹介されています。
ちなみに地元人でも「え~そんなのあるんかい!」という内容も多々あり。
宿泊予約ならJTBホームページが大分細かく地域の宿泊情報を網羅しているのでおすすめ。
以上「おらがまち」まちこでした。
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・南房総のお祭り一覧。全部見るには何年もかかるので、ご参観は計画的に!
・後藤義光の系譜を引く彫刻師・後藤流一門について。系図と人物概略
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