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源頼朝に馬をあげた安馬谷の人たち。縁の八幡神社を中心に国中の祭りが行われます。

安馬谷祭礼について

安馬谷(あんばや)は南房総市の内陸よりの旧丸山町の中でも、海側の地区になります。

 

旧千倉町の白子や旧和田町と隣接した旧丸山町の境界であり、入口でもありました。

また、条理制(土地を区画整備すること)も敷かれていた土地なので古くから開けていたようです。

 

この安馬谷の祭礼の中心となるのが安馬谷八幡神社です。

 

ここでは毎年3月3日に御神的神事(おまとしんじ)が行われ、南房総市指定文化財になっています。

源頼朝伝来の流鏑馬行事が始まりとされていて、矢の的中具合で稲作の豊凶を占うというものです。

 

また、安馬谷の地名も源頼朝が白浜の下立松原神社に参詣した際に鞍馬(あんば(鞍をおいた馬))を差し出したことからつけられたと言われています。

もともとは「鞍馬谷(あんばや)」と言ったそうです。

 

頼朝縁の地で、農業を中心とした地域でありながら、海とも密接に関係していた安馬谷の祭礼、是非ご覧くださいね!

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain下立松原神社のお祭り

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f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain御神的神事のある地区

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詳細情報

10月第2日曜に安馬谷八幡神社を中心として行われる祭礼で、「国中の祭り」とも言われます。


隣接する南房総市旧千倉町白子の山車の屋台も参加します。

 

同日は館山から鴨川にかけて「とおかまち」として各地区で祭礼が行われています。
館山から鴨川に抜ける道はどの道も渋滞必至ですので気をつけて下さい。

 

13:00頃JA安房花卉集出荷場に4台の山車・屋台が集結します。


参加地区は、古川、新田、根方、白子の4地区です。

山車・神輿等をご紹介

古川(安馬谷八幡神社)

古川は安馬谷交差点を丸山郵便局から進んだ左右に細長い地区です。

安馬谷八幡神社を祀ります。

 

大正期に製作されたと言われる人形屋台を所有します。

彫刻は後藤滝治義光です。

新田(しんでん)(安馬谷八幡神社)

新田は国道410号丸山中学校側を中心にあります。

鎮守を安馬谷八幡神社としています。

 

神功皇后の乗る山車を持っています。

後藤滝治義光により彫刻で、大正後期に作られました。

幕は「千鳥と波」で京都の日本刺繍工業により作られています。

根方(安馬谷八幡神社)

根方は国道410号を海より入り大分内陸に入ったあたりになります。

安馬谷八幡神社を鎮守とします。

 

所有する山車には楠木正成が乗っています。

彫刻は後藤喜三郎橘義信で、大正の頃にに館山の六軒町?から山車を譲り受けたと伝わっています。

以前は高欄が三段構えだったそうです。

人形は応神天皇。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain館山市の六軒町

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白子(三嶋神社)

白子は南房総市の千倉町白子で、安馬谷に隣接した海沿いの地区です。

 

山車を所有し、弁天様を乗せます。

後藤滝治義光による彫刻で、昭和26年に小川亀吉が製作しました。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain白子は千倉の祭礼にも参加

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まちこ豆知識

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八幡神社はなぜこんなにも多いのか

このブログを書いていて毎回毎回思うのは、八幡神社は多い。

 

ということです。

 

安馬谷にも別当寺(神社を管理する寺)まであるくらいの安馬谷八幡神社があります。

とかく多く、とかく地域で結構人気(ちょっと違うか)があるのが八幡神社です。

 

ここではちょっと神社の人気度をさぐってみようかと思います。

 

八幡神社と言えば八幡神、八幡神といえば鎌倉方源氏の武士、武士と言えば武家。

ってな感じに単純に八幡信仰は武士が広げた信仰です。

 

武士にとって自分の館で八幡神社を建てて信仰するってのは結構王道パターンでした。

 

日本にはどこにでも武士がいましたので、みんなこぞってこれをやったらそりゃ全国各地に八幡神社が増える訳です。

 

しかも上流階級の信仰なので、神社が立派なことが多いです。

ずばり全国普及率第2位です。

約40000社。

 

これだけよく見られるのに第2なんです。

 

では第1位はというと、納得のお稲荷様です。

商売繁盛、五穀豊穣で一番神威があると言われるのがこちら。

 

これは商人や民間人の信仰が多いので、武士より圧倒的に多い一般人の数の圧勝です。

お家の敷地にお社を個人的に建てている場合もあります。

また、キツネは豊漁をもたらしてくれることから海沿いの地区でも多くなっています。

 

あくまでも表だっての統計は神社庁が確認している数であって、個人宅で拝んでいる数なんかをみたら、お稲荷さんは圧倒的に多い神社になります。

約50000社。

 

それでは第3位はというと、天照大御神を祀る神明神社などになります。

 

これは天皇家の祖先で、日本で一番偉い神様ですからね。

祀られる歴史も古いので数は多くなります。

約18000社。

 

それでは第4位ってなにか想像できますか?

 

学問の神様菅原道真をまつる天神様です。

どの時代も学問への上昇志向の願いって強かったのですね。

 

でも、本来は学問の神様として祀られていたわけではなく祟り神(御霊信仰ともいう)の代表例としてそれを鎮めるために祀られて来たので、上記3神とは違った性質の神様なんです。

 

生粋の神様ではありません。

 

日本人は非業の死を遂げた英雄を好む傾向があって、この菅原道真も志半ばで死んだ人です。

それが頭がよかった人と結びついて、学問の神様となったわけですね。

 

その後に

  • 三島(三島神社):海山の神 約10000社
  • 宗像三神(厳島神社):海の神様 約8500社
  • お諏訪さま(諏訪神社):狩猟の神様 社5700社
  • 山王さま(日枝神社):農業の神様 社3800社
  • 熊野権現(熊野神社):山の神様 社3000社
  • 白山さん(白山神社):農業の神様 社2700社
  • 天王さま(八坂神社):防災の神様 社2600社
  • 香取さま(春日神社):武神 社2500社
  • 熱田大明神(八剣神社):国土安穏の神 社2000社
  • 住吉さん(住吉神社):海の神様 社2000社
  • 浅間さま(浅間神社):富士山の神様 社1300社
  • 大国さま(出雲大社系神社):文化の神様 社1300社
  • 鹿島さま(鹿島神社):武芸の神様 社900社
  • 愛宕さま(愛宕神社):火の神様 社800社
  • 金毘羅さま(金刀比羅神社):航海の神様 社700社
  • お多賀さま(多賀神社):イザナミ・イザナギ 社300社
  • 貴船(貴船神社):雨乞いの神様 社300社
  • 塩釜(塩釜神社):呪術の神様
  • 賀茂(賀茂神社):治水の神様
  • 白鳥・大鳥(大鳥・白鳥神社):農業の神様
  • 恵比寿さま(西宮):福の神

てな具合に並びます。

 

後半の恵比寿様も個人的に祀っていることも多いので、神社数としては少ないけど個人数で見ると多いといえます。

 

あなたの地元の神社はだいたいこの中のどれかにあてはまるんではないでしょうか。

 

もっと細かく分類することも出来ますが、それをやってしまうと一つのテーマが出来てしまいますので、ここでは割愛します。

日本全国津々浦々もしかしたら、もっと意外な神社があるかもしれませんね。

 

南房総では日枝神社が多い気がしますが、どうでしょうか。

 

海っぺりは水の神様が多いですかね。

 

あと、安房はなんだかんだ歴史があるので安房神社由来の神様が祀られているところもありますよね。

 

ちなみに安房国司祭で有名な鶴谷八幡宮はもともとは八幡社ではありません。

源氏の影響で総社から八幡社になったわけで、平安時代初期創建当初はは安房の神社の祭神を集めて祀った神社、合祀社(各地の神社をあつめて祀っていた神社)でした。

面白い。

 

神様の神威や神社の名称はそれぞれ地域で違ったりしますので、名前で判断せずに必ず御祭神でどんな神社か確認しましょう。

 

 

というわけで、おまけでもう一つ。

 

神社の神様の判断で困った時の豆知識を二つご紹介。

 

実は神社にはオスとメスがあって、古来の方式を守った建築様式ならば千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)でどんな神様が祀られているのか判断することが出来ます。

 

千木は屋根の上部左右についているV字にクロスしている木の部分のことです。

 

全部が全部あてはまるわけではありませんが、千木が外削ぎ(先端を地面に対して垂直に削る)だと男神、内削ぎ(水平に削る)なら女神とされます。

 

鰹木は屋根の棟についてる棒です。

奇数は陽数で男神、偶数は陰数で女神と言われています。

 

神社一つとっても、建築や由来ってとっておも面白いので、古い神社にお参りにいったら屋根なんか見てみてくださいね。

参考文献・サイト