こんにちは。
弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。
今回は「方言(ほうげん)」。
どこの地域にも少なからずありますよね。
もちろんまちこの地元にもあります。
いわゆる「房州弁(ぼうしゅうべん)」ってやつです。
でもこの「方言」、絶滅の危機です。
なので今日は「房州弁」を宣伝して行きたいと思います。
それでは早速!
房州弁ってどこの方言?
そもそも「房州(ぼうしゅう)」ってどこなの?っていうお話から。
「房州」は「房総」のことで、千葉県南房総のことをいいます。
「安房」ともいいます。
ここの地域を中心とした方言なので「房州弁」といいます。
「~べ」「~ぺ」と語尾につくのが特徴。
方言はなぜ廃れていくのか?
今の日本では標準語で話すのが普通という感覚があります。
なんだか方言を話すと妙な劣等感を持ってしまうから嫌だという場合もありますよね。
なぜそんな風に思うようになってしまったんでしょう。
それは明治時代。
明治時代は中央集権国家を目指すことを信念とし、それに向けて様々なものが変更されていった時代でもあります。
特に学校の教育に熱心で、教科書は全国一律で整備されていきます。
中でも国語は大変重要視されました。
これは上からの指令系統を統一するための手段として取り入れられたためです。
当時日本では各地それぞれで、か~なり濃い方言がふつう。
例えば上司が東北の人で、部下が九州の人だったら、お互いなに言ってるのかわかりませんよね。
その逆であっても然り。
有事の最中に「なにいってんのかわんね~~~!!」ってなるのは困りもんです。
これを防ぐために、どちらにもつかずどちらにも通じる言葉を使うようになりました。
「標準語」「標準語」といいますが、東京を中心とした言葉というより日本全国の中間の言葉と捉えるのがいいかなぁと思います。
「標準語」って確かに誰が聞いてもわかることばです。
それを考えた明治の政府の教育関係者もまたすごい人たちだ。
あばらば一本足らないのよ
「房州弁」の特徴として「~ぺ」「~べ」という語尾があるとお話しましたが、それに合わせて館山市がマスコットキャラクターを作成しました。
といっても随分前ですが。
その名も「ダッペェ」。
特徴をよくとらえているのが「おおらかで適当。房州育ちであばら骨が1本足りない。」とこ。
房州人はあばらが一本足りないほどお人よしといわれています。
身内になると、ものすごく住みやすいところ。
ただ、それまでの道のりは高く険しいです。
房州への道は昔は国道127号一本のみで、東京から近いくせに「陸の孤島」ともいわれる僻地でもありました。
※僻地ゆえにガソリンとかめっちゃ高いし、物価もまずまずの値段で、地価も高い。
そのため外からの侵入者?他所者?に対して結構厳しいところもありました。
それが「仲間」となると、ほとんど家族同然の付き合いとなり一転します。
これは体験した人ならわかると思いますが、劇的にかわるかと。
いい人たくさんいますよ。
是非房総に来てくださいね。
話しはそれましたが、それほどいい人、おおらかな人が多いのに「房州弁」の言葉の汚さといったら、自分でいうのもなんですがちょっとすごいです。
南に行けば行くほど喧嘩腰の口調になります。
はじめて聞く人はちょっと怖いとよくききます。
でも、根はやさしい人たちばかりなので、積極的にお話してね。
ダッペェをもっと知りたい方はこちらのサイトをチェック!
地元人の房州弁講座!
ここからは地元人が教える「房州弁講座」です。
今でもよく使うものや、ちょっとマニアックなところをついてみたいと思います。
皆さん口に出して読んでみましょう!
- あいよ = 承知、はい、YES
- あいやなー = なてこった
- あーんが = そうじゃなくて
- あじした = どうしたの?
- あんもかんも = なんでもかんでも
- いーやで = いいじゃんか、いいではないか
- いーあんべぇ = いいあんばい
- うっちゃる = 捨てる
- うんならからす = すごく早く
- えばる = 威張る
- おいねー = いけない、だめ
- おせえる = 押さえる
- おせっけー = おせっかい
- おっきゅうなる = 大きくなる
- おっぺす = 押す
- かっとばす = 早く走る
- ぎゅうためかす = ひどい目にあわせる
- きよっつえる = 気をつける
- くらっしぇえ = ください、ちょうだい
- けつんめど = お尻の穴(笑)
- めど = 穴
- ごうつくばり = 頑固者
- こえー = 怖い
- しらっしぇー = しなさい、やりなさい
- しんぺー = 心配
- ずつねー = 動くのが嫌い、怠け者
- せまっけー = 狭い
- だーんもいねぇ = 誰もいない
- だーけん = だけど、だけれど
- つっとんがった = 尖った
- つっとぉす = 突き通す
- とーきい = 遠い
- でーじな = 大事な
- どーから = どこから
- ねぶてぇ = 眠い
- のーのーさま = 仏様
- のれー = 遅い
- ひとんで = 一人で
- ひゃっけー = 冷たい
- ぶんのめす = 叩きのめす
- へでもねー = 平気、大丈夫
- ぼっかう = 割る
- まーんで = まるで
- みらっしぇー = 見てごらん
- もってーねー = 勿体無い
- やぶ = 歩く
- やんども = 野郎ども
- ろくずっぽ = ろくに
と、読んでみるとわかるのですが、イントネーションの位置が普通の感覚と違うのでちょっと言いづらいかもしれません。
上記にあげたものは、比較的今でも使う言葉です。
参考にしてみてください。
絶滅の危機にある「房州弁」ですが、おじいちゃんおばあちゃんだけが話すだけでなく、結構若い人も話します。
また、「房州弁」の中にも強弱とでもいうのか柔らかい言葉とキツイ言葉に分かれていて、内陸に行くほど「ほんわかした房州弁」、海沿いの漁師町(特に白浜・千倉の方など)は「喧嘩腰の房州弁」といわれます。
もしこちらに来たとき「房州弁」でわからないことがあったら、こちら(↓)のサイトで変換してみてください。
房州弁と日本語の変換辞典です。大活躍間違いなし。
来れべわかっぺさ~まとめ~
「方言」は今やどこの地域でも絶滅の危機。
これも立派な「文化の財」ですので、やはり維持継承しなければ後世に残ることはありません。
もし話さなくなるとしても、こうして少しでも記録に残すことが望まれます。
幸い「方言」は各地域で保存会などが発足したり、メディアでも取り上げられることが多くなり、積極的に守られようとする動きが加速しています。
「房州弁」もいろいろなサイトで取り上げられていますので、もっと色々な方に知ってもらえればと思います。
話し方が汚くキツイ「房州弁」といわれますが、あばらの一本ない大らかな人たちの方言。
一度房州に来たら、耳を傾けてみてください。
てか遊びに来て!
さぁ!体験型旅行へいざゆかん!
温泉もあるよ(笑)
以上「おらがまち」まちこでした。