おらがまち

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奇祭に式年鳥居に餅神輿まである鴨川市のお祭り~広場・主基・太海・北辰・四方木・小湊・清澄・浜荻・実入・天津神明宮・弁天島祭礼~

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こんにちは。


弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。


田舎の祭礼なんて誰も見ないよ?

 

有名どころでないお祭りは人知れず廃れていく運命ではありません!

 


地元のお祭りを少しでも全国の皆さんに知ってもらうべく、ブログにて絶賛紹介中です。


片田舎のお祭りだからと南房総の祭礼をあなどるなかれ。

 


今回は、60年に一度の奇祭や式年遷宮ならぬ式年鳥居のお祭り、お餅で作られた神輿など、おもしろい祭礼がたくさんある千葉県鴨川市の各地区のお祭りをピックアップしました。

 

ではでは早速!

奇祭に式年鳥居、餅神輿なるものまでおもしろ祭礼盛り沢山!

広場祭礼(須賀神社例祭)

例祭日

7月第1土曜日(前は7月7日)

鎮守

須賀神社

祭礼詳細

須賀神社を中心に行われる祭礼で、広場の待崎で行われます。

通称「待崎の天王様」。

 

広場には二社八坂神社があって、須賀神社は明治になって今の名にしましたが、もう1社の八坂神社は「細谷の天王様」といわれています。

ちなみに待崎(まっさき)は、鴨川市広場の須賀神社周辺地区です。

 

創建は天正の頃(16世紀末)。

祭神は須佐之男命(スサノオノミコト)・罔象女神(みずはめのかみ)=水神・源義家。

 

鴨川シーワールドや亀田病院前の国道128号線沿いにある立派な神社で、嘉永年間に建立されたもの。

正面向拝(こうはい(ごはい):賽銭箱なんかを置いてあるところ)には、麒麟・獅子・龍などのめでたい動物たちが彫られています。

 

お祭り当日は屋台と子供神輿が出祭し、大人神輿は須賀神社拝殿に飾られます。

大人神輿は平成10年頃に作られましたが、江戸時代から伝わる先代の神輿もあります。

 

こちらの神輿は幅が132せんちもある大きなもので、当時は長狭一の大神輿だったそうです。

 

屋台は後藤喜三郎橘義信による彫刻で、大正4年に製作。

主基祭礼

例祭日

10月第2土・日

鎮守

各地区にて

祭礼詳細

山車や屋台が出祭。

主基祭礼が行われる地区には、明治天皇の即位後最初の新嘗祭(にいなめさい)(※毎年宮中で行われるお米の収穫祭)に選ばれた斎田があります。

成川(加茂神社)

成川(なりがわ)は主基交差点の北側広範囲の地区になります。

村社である加茂神社を祀ります。

 

屋台が出祭。

太田五良平藤原政信の彫刻で、明治28年に製作されました。

広田(?神社)

広田は主基のどのあたりで、どの神社を祀っているのかわかりません。

 

主基祭礼では屋台が出ます。

昭和63年に青年で製作したもの。

南小町(奥野神社)

南小町は長狭街道を挟んで、成川と丁度反対側になります。

奥野神社を祀り、主基祭礼には山車が出祭。

 

山車には大黒天が乗り、囃子台の上に注連縄を飾る珍しものです。

平成2年に田村一郎・田村秀夫が製作。

太海祭礼

例祭日

7月第4土日

鎮守

各地区にて

浜(津嶋神社)

浜波太とも。

仁右衛門島などを含む海っペリの地区です。

津嶋神社を鎮守とします。

 

まんま津嶋神社と受け取れば、御祭神は須佐之男命かな?御船の津嶋丸が出祭。

「御船(おふね)」とは南房総特有の船の形をした山車です。

後藤滝治義光による彫刻で、昭和3年に江沢栄次郎・竹次郎親子が製作しました。

岡(香指神社(かざしじんじゃ))

岡波太とも。

太海駅を中心に北に広い地区になります。

香指神社を祀ります。

 

お祭りには屋台と神輿が出祭。

屋台は後藤滝治義光による彫刻で、大正に製作されたもの。

 

以前は人形つきの万灯で出祭していたそうですが、こちらは廃絶しているようです。

神輿は江戸期に製作され、大変古い。

 

ちなみに祭神は弟橘媛(おとたちばなひめ)で、この神を祭神にするのは千葉県が中心。

伝説によると夫である日本武尊(やまとたけるのみこと)の身代わりとして海に身を投げたとされます。

そのため、この神社は「女子力アップ」のご利益があるとされ、じわじわ人気が出てきています。

北辰神社例祭

例祭日

10月1日

鎮守

北辰神社

祭礼詳細

北小町にある北辰神社の例祭。

鴨川市にある主基斎田の北側に位置する山間の地区。

熊野神社例祭

例祭日

10月第2月曜日(体育の日)

鎮守

熊野神社

祭礼詳細

四方木(よもぎ)は奥清澄といわれる清澄山の裏手の地区です。

熊野神社で行われる例祭で、「餅神輿」なる大変珍しい神輿が出祭します。

 

竹籠に餅をつめた神輿で、昔は地区内を練り歩いたそうですが、今は集会所で担がれるだけとなっています。

小湊祭礼

例祭日

7月の第3土・日曜(以前は7月23・24日)

鎮守

各地区にて

祭礼詳細

小湊地区と内浦地区の合同祭。

小湊神社・八雲神社・若宮八幡神社・吾妻神社・大萩神社・大山祇神社が参加。

 

内浦地区では大荻、小湊地区では3町が交代で屋台を担当します。

神輿3基(小湊神社・八雲神社・吾妻神社)と囃子屋台2台(内浦地区1小湊地区1)が出祭。

 

日曜日に3社の神輿が町内を練り歩き、深夜に宮入り。

 

この地区の小湊神社は、誕生寺の守護神社として昔から崇敬されていました。

そのため、毎月1日やこの小湊祭礼のときに、誕生寺のお坊さんが祈祷をします。

神社の祭礼なのに、お坊さんの読経が響くのでとても印象にのこるお祭です。

天富神社例祭

例祭日

4月22日

鎮守

天富神社

祭礼詳細

清澄地区の祭礼。

天富神社は創建年代等はわかっていませんが、安房開拓史の天富命(あめのとみのみこと)を祀っています。

これに由来した神社のようですが、現在は他の祭神も祀られ合祀神社に。

神仏習合により清澄寺と密接な関係を持っていたそうです。

 

神社本殿にて神主さんの祈祷が行われ、山車や神輿といった出し物はありません。

浜荻祭礼

例祭日

8月上旬(以前は7月31~8月2日)

鎮守

貴船神社

祭礼詳細

東町(恵車)・仲町(宮本)・西町の合同祭です。

万燈と神輿が出祭。

 

貴船神社は弘安5年(1282)、日蓮上人を助けた北浦忠吾、忠内の創建とされます。

昔は近くの多聞寺の境内にありました。

 

神輿は平成4年行徳浅子で作られていますが、様式は先代のものを引き継いだもの。

先代神輿は拝殿に収蔵。

住吉神社例祭

例祭日

9月29日

鎮守

住吉神社

祭礼詳細

旧天津小湊町の実入(JR安房天津からJR安房小湊の間にある海側の地区)の例祭。

天津神明宮例祭

例祭日

10月15・16日

鎮守

天津神明宮

祭礼詳細

屋台や万燈が出祭。

20年に1度式年遷宮(鳥居の建て替え)が行われます。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain天津神明宮の式年遷宮

厳島神社例祭

例祭日

5月(60年毎の癸巳年の5月)

鎮守

厳島神社

祭礼詳細

鴨川漁港の松島の1島「弁天島」にある神社。

通称「弁天様」といわれ、創建は承和年間(834~48)。

 

60年に一度行われる例祭で、町内を2日かけて巡行します。

しかも担ぎ手は女性だけという面白いお祭り。

 

さらに、神輿は切妻造りの神殿造り。

簡単にいうと小さな神社を担いでいる感じです。

この神輿を島に渡すために、船を並べて橋をつくるそうです。

 

前回は平成25年(2013)だったので、次は令和55年(2073)予定。

近隣の山車や神輿が鴨川漁港に集まったようですが、次回はどうなるのか全くの未定。

中開帳は令和25年(2043)。

 

観れた人はラッキー!

 

< 参考文献・サイト >

鴨川市のお祭りは特色豊か

kamogawa-kisai

鴨川市はシーワールドやサーフィンといった海のイメージがとっても強い市です。

 

でも、実は歴史あるお寺や神社が乱立する宗教都市でもあります。

 

この辺りで有名な歴上の有名人といえば、日蓮宗の開祖「日蓮(にちれん)」。

 

鎌倉時代に入り日蓮が寺院を数多く建てたことから、このころから大きく発展して行きました。

寺院はもちろん、同じころに「房総の伊勢神宮」といわれる天津神明宮も建てらます。

 

そして江戸時代に入ると、葛飾北斎に影響を与えたとされる「波の伊八」により寺社彫刻をはじめ、お祭りの神輿や山車なども華麗なものが増えて行きます。

 

だから、鴨川市をちょっと歩くと歴史あるお寺があり、さらにはそこにすごい龍の彫刻の彫物があったりして、驚く事ばかり。

 

お祭りも江戸時代に神田祭に出祭していたものなどがあったり、歴史を感じることが出来るものです。

www.oragamati.com

 60年に1度の奇祭である厳島神社例祭や餅神輿の熊野神社例祭など見どころがたくさん!

流鏑馬だってある!

www.oragamati.com

鴨川市のお祭りはそれぞれとても特色豊かのものばかり。

シーワールドや海水浴に来たら、お祭りも見に行ってください~

 

鴨川の遊び情報はレジャー・体験・遊びの予約ならASOVIEW!じゃらん 遊び・体験予約などで色々紹介されています。

ちなみに地元人でも「え~そんなのあるんかい!」という内容も多々あり。

宿泊予約ならJTBホームページが大分細かく地域の宿泊情報を網羅しているのでおすすめ。

 

 

以上「おらがまち」まちこでした。

 

 

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同志たちよいざ行かん!