おらがまち

知れば知るほどおもしろい!自分の町と日本の文化!

鋸南町のお祭り一覧。動く芸術品が見れる絶好の機会をお見逃しなく!

スポンサートリンク

こんにちは。

弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。

 

今日は「鋸南町のお祭り」を一覧でご紹介します。

 

鋸南町は鋸山やばんや、道の駅菱川師宣記念館、水仙ロードなどもあり、観光にとっても力が入っている町です。

 

日々の観光に寄れるところはたくさんありますが、実は鋸南町でおすすめするのは「お祭り」。

 

この日は「動く芸術品」が見れる絶好の機会。

 

御神輿や山車・屋台には安房地方を代表する彫刻師(宮彫師)たちの芸術作品がたくさんあります。

 

ではではどんなお祭りがあるのか、日にちごとに簡単にまとめてみました。

 

各地区のリンクは、それぞれの詳細ページへのリンクとなります。

それでは早速行ってみましょう!

鋸南町のお祭り

kyonannmati-omaturi

7月

勝山祭礼

7月第2土日に開催される鋸南町勝山地区の祭礼。

南房総の夏祭りでは先手を切って開催されます。

 

勝山は港町を中心とした地区で、江戸時代には鯨捕鯨の港としても栄えていたところです。

そのため勝山地区にはクジラに関連する遺構やお寺などがあり、こちらを目的に散策するのもとっても面白い。

 

千倉町の「料理の神様」高家神社(たかべじんじゃ)は全国で唯一とされている「料理の神様」の神社ですが、実は勝山の浮島にもこの料理の神様が祀られている神社が!

関連や由緒など詳細はわかっていませんが、勝山祭礼はこの浮島へ一年に1度だけわたることが出来る神事があります。※日曜日

 

出し物は、屋台5台と神輿4基、竜島地区の御船1台。

「御船(おふね)」とは南房総特有の船の形をした山車。

ここの御船は屋根のない形なのが特徴的。

 

各地区の出し物には安房を代表する宮彫師「後藤派」の彫刻が彫られています。

8月

佐久間祭礼

8月のお盆真っただ中、15日に開催されるお祭りです。

近くに佐久間ダムなどがある、鋸南町でも山間の地区。

 

お盆15日に行われていることから、昔から南房総では「ご先祖様が観に行くお祭り」として知られています。※諸説あり。

佐久間地区にある「十王堂」に安置された仏像(室町時代)がこのお祭りの所以とも。

 

出し物は屋台7台。

「担ぎ屋台」といわれる特徴ある出し物もあります。

いずれも伊八や後藤義信といった名工の彫刻が彫られ、明治時代に製作された屋台をみることができます。

 

また、それぞれの参加地区の神社創建は、平安時代や鎌倉時代にまで遡ることができ、歴史の深さも感じることができるお祭りでもあります。

9月

保田祭礼

毎年9月第4金・土に開催。

JR保田駅を中心とした地区のお祭りです。

 

出し物は、屋台5台、神輿2基、山車1台、大杉様2台。

「大杉様(おおすぎさま)」はこの地区特有のもので、屋台の上に杉の木を乗せ曳き回す出し物です。

後藤派の彫刻がある上に、色々な形のお祭りの出し物を観ることが出来るのでとってもお得なお祭り。

 

この地区はお祭りはもちろんですが、神社やお寺に彫られている、安置されているのものが安房の三名工の作品ばかり。

 

お祭りをみながら、神社やお寺の参拝が一等おすすめ。

 

ちなみにお祭りの日に神社やお寺に参拝すると普段の日の倍以上の、ご利益、功徳があるとされています。

鋸東祭礼

9月第2土曜日に開催。

鋸南町の東より、長狭街道を挟んで鴨川市に近い鋸東地区のお祭りです。

 

出し物は担ぎ屋台。

規模こそ小さいお祭りですが、各地区で大小の担ぎ屋台を2台保有しています。

彫刻も後藤派によるもの。

※リンクは大六祭礼にて

奥山祭礼

9月23日に開催される鋸南町奥山地区のお祭り。

南を南房総市、東を鴨川市に隣接する鋸南町でもっとも南東側。

 

1地区のみですが、大小の担ぎ屋台を保有。

少人数で山間の道を上ったり下りたりする姿は見ものです。

※リンクは大六祭礼にて

大崩祭礼

9月2日開催のお祭り。

大崩(おおくずれ)は、鴨川市と接する地区になります。

 

大小の担ぎ屋台がありますが、出祭するのは大人担ぎ屋台のみ。

※リンクは大六祭礼にて

大六祭礼

10月第2土曜日に、鋸南町の海水浴場としても知られる大六海岸中心に開催されるお祭り。

 

大杉様の屋台が出祭しますが、後藤一派の彫刻が彫られています。

安房の動く芸術品~あとがき~

kyonannmati-omaturi-zekkounokikai

安房には「三名工」と呼ばれる、彫刻師が3人いました。

 

波の伊八、後藤義光、武田石翁です。

 

波の伊八は「波」を得意とし、後藤義光は「龍」を、武田石翁は「石」の彫刻を専門としていました。

 

彼らのお墓であったり、彼らの彫刻があるお寺、彼らの残した作品など、鋸南町には安房の名工たちと関係のある場所やものがたくさん残されています。

 

あの「見返り美人」の菱川師宣もこの鋸南町出身の浮世絵師。

 

そのため鋸南町の菱川師宣記念館では、様々なイベントが催されます。

菱川師宣、安房の三名工はもちろん、浮世絵関連のものを中心に講演会や妖怪絵の展示などもされます。

 

結構マニアックですが、マニアにはツボをついたイベントが開催されますので、おすすめの穴場です。

※某博物館美術館のように激混み何時間待ちとかないのでゆっくり見れる!

 

今回ご紹介したお祭りの出し物、神輿や山車・屋台などにも安房の名工の作品が詰まっています。

 

南房総の彫物の特徴は「龍」が多いということ。

御神輿や山車、お寺や神社などに、これだけたくさんの龍の彫刻が施されている地域はあまりないのではないかな、という実感があります。

 

最近は龍からパワーをもらおうと、パワースポット巡りをする人たちが増えてきたようです。

お祭りはこうした芸術を観ることが出来る1年で1度だけの絶好の機会です。

 

龍のパワーをもらいに。

芸術鑑賞をしに。

 

そんな気持ちで鋸南町のお祭りを鑑賞するのもとっても面白いと思います。

 

 

以上「おらがまち」まちこでした。