こんにちは。
弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。
今回は「郷土資料館」のおはなし。
なんだか規模的に
国の博物館・美術館>>>県の博物館・美術館>>>>>>>>>>>市町村の郷土資料館(小規模の美術館・博物館を含める)
的な扱いを受けている「郷土資料館」ですが、実はアニメおたく氏やマニアック郷土研究家にとっては宝の山ばかり。
一体そこにはどんな魅力が隠されているのか。
詳しくまとめてみたいと思います。
それでは早速!
郷土資料館ならではのもの
規模が小さからこそできること、規模が大きいからこそできること。
郷土資料館や大型の美術館・博物館には、それぞれ役目というものがあります。
だからこそ、実は郷土資料館には郷土資料館にしかないものがたくさんあります。
おたくなら
地元をネタにしたアニメの特集
最近はやりの地方をネタにしたアニメ。
もしくは、地元を擬人化したキャラクターなど。
台本やスタッフ資料などの、そのアニメが大好きな人間からするとよだれものの資料が展示してあります。
そしてそこでしかもらえないパンフレットなんてものもある。
アニメの聖地訪問が今はやってますが、郷土資料館ではこれらのイベントを開催していたり、等身大のキャラクターが玄関で待っていたりすることも。
ちょっとした観光資源になっていますが、あんまりそれが郷土資料館と結びつかないのか、人手はそれほど多くない。
だからこその穴場です。
これは、そのアニメが好きなら行くしかないのです。
ときどき激レアアイテムがいる
アニメおたく云々いうよりも何かにどハマりしている人ならわかってもらえるかな。
ときどき、郷土資料館の片隅に「なに!」という激レアアイテムがあることがあります。
それは名の知れた「刀」だったり、何某氏が着用していた「鎧」だったりと、有名なものはもちろん、自分の集めている「切手」の1枚であったり、廃盤となったブリキのおもちゃだったり。
いわゆるコレクターといわれる人たちにとっても、とっても魅力的な場所。
普通の大きな博物館や美術館は、登録文化財クラスのものばかりが展示対象になることが多いので、こうした「ちょっとしたもの」を御目にかけることはほとんどありません。
でも、郷土資料館などにはよく展示されています。
それを譲ってもらうといったことは出来ないかもしれませんが、写真の許可が下りるところも結構あるので、記念に1枚撮らせてもらうこともできます。
コレクターたちよ!
行かねば!
逆に寄付・寄贈したりすることもできるよ。
郷土研究家なら
最新情報をもらう
郷土研究は、自分で地道に地元のことを調べなければなりません。
そんな時は郷土資料館へ。
地元の図書館に行けばそれなりの資料があります。
でも、それは報告書としてまとめられたものなので、ある一定の時間が経っているものになります。
でも、資料館に行くと、ときどき臨時の報告書とでもいうべきペラ1枚くらいのパンフレットが配布されていたりすることがあります。
しかも、ちょっとスタッフのお手隙時間に話を聞く事もできるという。
もちろん、仕事の邪魔にならないようにが原則です。
とはいっても、受付のお姉さんしかいないときもザラですが。
郷土資料館は何気に資料の宝庫で、地元のことを知りたければここにいけば結構いろいろなことがわかります。
郷土資料館はもちろん、博物館は勉強になることがたくさんある!
なぜ流行らない?
マニアックなものばかりですが、見る人が見ればものすごい魅力的な郷土資料館。
でも、誰も行きません。
というか、一般受けはしません。
なぜ観光スポットとしても流行らないのか。
それはいろんな理由があると思います。
箱モノの最たるもの
日本が高度経済成長をしていたころに、バシバシ「箱モノ」といわれるものがたくさん作られました。
この郷土資料館はその最たるもの。
「それ、いるの?」
と、当時は誰も思わなかった(言わなかった)んだから仕方ない。
どこのお役所だって、自分の地域の歴史の深さを知ってもらいたいという欲がものすごくあった時代です。
財政力もあったんだから、こういった資料館を作りたかったんです。
博物館や美術館を作るには内容も財力もないけど、資料館規模だったら作れる!という考えがあったんだと思います。
もちろん、地元の文化や歴史を知ってもらうには、こうした資料館の存在って大きいです。
まちこ観点からいうと「よくぞ作ってくれました」という気持ちの方が強いです。
こうでもしないと、名もない文化財たちは生き残れません。
でも、悲しいかな、一般人は来ません。
そして、当時作られたままの外観で一見すると郷土資料館だとは思えません。
どこかのお役所の施設の一つなのかな?と、素通りされてしまうというオチ。
まちこも「ここで合ってるの?ここに入っていいの?電気ついてないけど大丈夫?駐車場車一台もいないよ?」という経験が何度も。
「暗い・古い・入りずらい」のオンパレード。
今どきの若い人たちは、これじゃあ来ないかも。
宣伝の仕方
どこの郷土資料館でも構いません。
一度ホームページを検索してみるとよくわかります。
市町村のサイトの一部のページを利用して宣伝していますが、内容紹介は「農村の道具」「出土した土器」「地元出身の著名人特集」などなど。
う~ん。
そんなの普通の人は見に行きません。
よっぽどの観光地であったり、観光スポットのすぐ隣とかだったら出入りはあるかもしれませんが。
あえて、そこを狙って観光に来る人が果たしているものか。
郷土資料館の醍醐味は、まさに地元のネタ。
だから地元の郷土資料館は、観光客の人にはちょっとおもしろくない。
地域ネタが濃すぎるので、「地元のどこそこの〇〇地区で使われていた鍬(くわ)です」と紹介されても、他所から来た人にはわからないです。
ソレドコデスカ?
宣伝する相手や内容が観光客ばかりに向いてしまう傾向がありますが、郷土資料館は地元民のためのものじゃないかなぁ。
宣伝する方向をちょっと変えてみようか!
ブログを書いているとよくわかるのですが、万民受けをするものってないです。
だから、マニアックならマニアックにとことんそこを追及して突き進んでしまっていいんじゃないかと思います。
そこの地域にも、何かしら誇れるものが必ず一つはあるはずだから。
とりあえず行ってみようじゃないですか~まとめ~
とりあえず一度自分の地元の郷土資料館に行ってみるのはどうでしょう。
どこに魅力が感じられて、なにが面白くなかったのか。
地元民だからこそ、よ~くわかることがあると思います。
もちろん、地元民でなくてもちょっとその地域のことを知っていれば郷土資料館は面白い。
ほとんどどこでも、誰にも邪魔されずゆっくりじっくり見ることが出来ます。
大きな美術館とかだと絶対出来ませんが、覗き込んで鼻息でガラスがくもってしまうんじゃないかというぐらい近づいても、誰もあなたのことを変な人だとは思いません。
ここぞとばかりに文化財たちをみてやってください。
まさに「穴場」ですから!
というわけで「郷土資料館」の魅力についてでした。
以上「おらがまち」まちこでした。