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山車や神輿がお祭りに出るのはなぜか?違いを知れば理由もわかる!

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こんにちは。

弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。

 

お祭りには、たくさんの「神輿」や「山車」が出祭します。

 

でも、この2つってなにがどう違うのかな?

どういう使い分けがあるのかな?

 

今回は、このお祭りの「山車や神輿」についてまとめてみました。

 

ではでは早速みてみましょう!

神輿と山車の違い

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「神輿(みこし)」と「山車(だし)」には大きな違いがいくつもあります。

 

お祭りに出ているから、どれもみんな同じ扱いになってしまっていますが、そこにはふか~い意味が隠されていたりします。

 

ちょっと細かく(マニアックに)まとめてみました。

担ぐ(かつぐ)・曳く(ひく)

これは構造的なところで、見ればわかるとこになります。

 

「神輿(みこし)」は担ぐもの。

「山車(だし)」は曳くもの。

 

だから、お祭りのときに担ぐものは基本「神輿」。

綱などを装着して、引っ張るものは「山車」というくくりになります。

 

お祭りに出ている出し物には、「山鉾(やまほこ)」「だんじり」「ねぷた・ねぶた」などと色々な名前がつけられているものがあります。

でも、共通してみんなひっぱりますよね。

 

なので、これらは「山車」の仲間ってことになります。

神を乗せる、浄める

「神輿」と「山車」には、ちゃんとそれぞれ重要な役目があります。

ただお祭りに出ているわけではありません。

 

そもそもお祭りは「神様を喜ばせるためのもの」「神様に感謝するためのもの」「神様にその場を清めてもらうこと」など、かなりたくさんの意味が込められています。

 

いつもは神社にいる神様ですが、このときばかりは村中・街中に出て人間とともに行動します。

でも、神様はなにかしらの「依代(よりしろ)」がないと移動することができません。

 

そこで登場したのが、仮の依代を乗せて移動できる簡易神社。

「神輿」です。

 

もともとは位の高い人たちが乗る「鳳輦(ほうれん)」という乗り物からはじまったといわれています。

 

やがて、これが神様を乗せるための乗り物、となり、各神社で持たれるようになりました。

 

では、山車も同じなのかというと、ちょっと違う。

山車は神様を乗せるのが仕事ではなく、道や空間を浄めるための道具という役目を担っています。

 

そもそも山車の起源は平安時代に遡り、現在の京都の祇園祭。

山車である山鉾たちは、市中の曳き回しを行います。

 

これは、道や空間を浄めるために行われる儀式のようなものです。

 

だから、山鉾には刀や鉾、長刀などの光物をかかげているのが特徴で、これらは邪気払い・魔除けといった意味合いがあるためとされています。

神様の依代としての効果もありますが、神輿とは違い一時的な簡易的な要素が強い。

 

つまり、神輿は神の移動手段の道具、山車は道を掃除するための道具、としての役目があるわけです。

それぞれ数に決まりがある?

というわけで理由がそれぞれあるため、実は「神輿」や「山車」にはちょっとした数の制限があります。

 

はい、そうなんです。

実は数が決まっています。

 

が、近現代になると「ありました」となってしまいます。

 

これには色々な事情があるのですが、まずは数についてのお話から。

 

基本、村や団体単位で行われるのがお祭りです。

でもって、その村や団体には一番大事な神社が必ず1つあります。

 

神輿はその大事な神社にあるのが普通でした。

 

大事な神社は1つ。

なので、神輿も1つ。

 

山車は地域の住人が神様を楽しませるため、神様の通る道を清めるために登場した経緯があります。

なので、山車はその村や団体にあるその他の神社やお社の数あるのが相場。

 

例えば、まちこ村には〇〇神社という総社があって、村の中に△、■、◆、▽、●という5つのお社がありました。

ってなったら、神輿1・山車5、となります。

 

全部が全部これにあてはまるわけではありませんが、大体むかしはこんな感じでした。

 

それが幕末~現代にかけて変化がおきます。

山車の数が減り、神輿の数が増えていくという現象です。

 

なぜか。

 

山車の維持が大変だったから。

 

山車は大型のものが多いです。

 

明治以降電線が至るとところに張り巡らされるようになります。

そうすると、背の高い山車は工夫が必要に。

さらに、幾度かの戦争も経験し山車は戦火によって焼失。

 

工夫をするにしても、再興するにしても維持するにしても大型の山車にはお金がめっちゃかかるようになります。

また、引き回しには神輿よりもたくさんの人数が必要になります。

 

だから山車を断念し、代わりに神輿を代用にするように。

現在お祭りというと「=神輿」というイメージはこの辺から。

 

そんなこんなの色々な要因により、神輿の数も山車の数もごちゃごちゃになってしまい、ますます神輿や山車の違いがよくわからなくなってしまったわけです。

いろいろな山車や神輿がある~まとめ~

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ではでは変な話し、「神輿」なら維持するのが簡単なのかと聞かれたら、全くそんなことありません。

 

山車などの大型のもに比べたら、の話しであって、神輿も維持するために修理も必要だし、担ぐためには人手も必要です。

お金だってめっちゃかかります。

 

神輿が増えたとはいえ、山車には地方地方に特色ある面白いものがたくさん。

日本には様々な種類の山車が活躍しています。

 

京都の祇園祭のような「山鉾」、関西の「だんじり」、東北に行けば「ねぷた・ねぶた」、九州なら「山笠」、東海・関東だと「江戸型山車」などなど。

神輿は全国一律で同じ形をしているのに、山車にはこれだけの特色があります。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plainお祭りの出し物いろいろ

「うちのとこのお祭りなんて」と思われている人もいると思いますが、その山車がその地域でその形を持って維持されているというのには、やっぱりそれなりの理由があるはずです。

 

その山車、貴重な存在なんですよ!

 

だから、地方のお祭りには頑張ってほしいな~と常に思います。

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というわけで、後半まちこ談になって脱線してしまいましたが、神輿と山車の違いについてでした。

 

以上「おらがまち」まちこでした。

 

 

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