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海と巨石の信仰。西岬ではお互いの地区をお互いが助け合う地域色の強い祭礼!

西岬祭礼について

館山市は鏡ヶ浦をぐるっと囲む形をしていますが、その西側に突出した地のことを西岬(にしざき)といいます。

 

海に突出した地形を背景に、古来より海運が発達していて、海の信仰が大変強い地域でもあります。

 

見物にある「海南刀切神社」と浜田にある「船越鉈切神社」は、道一本を挟んで鎮座する神社ですが、もともとは一つの神社であったと言われてます。

御祭神も海人族の長の娘「豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が祀られ、海への信仰の表れがわかります。

 

二日間行われる祭礼には各神社より神輿が出御します。

 

お互いの地区をお互いが助け合う、西岬地区の人々のコミュニティ色の強い特色あるお祭りを見ることが出来ます。

詳細情報

西岬には14の地区がありますが、この西岬祭礼には香、塩見、見物、浜田の4地区が参加します。

祭礼日は香、塩見、見物は7月14,15と決まっていますが、浜田は7月の第3土日となっています。

 

市無形の民俗文化財に指定されているのは、見物の海南刀切神社、 浜田の船越鉈切神社 の二つで、いずれも「かっこ舞」(かっことは太鼓の事)があります。

山車・神輿等のご紹介

香(浅間神社)

香は「こうやつ」と読み、西岬地区でも館山市街地にもっとも近い場所に位置します。

浅間神社を祀り、神輿が出御します。

塩見(御嶽神社)

西岬地区に入って、香の次にある地区です。

御嶽神社が鎮座し、神輿を有します。

見物(海南刀切神社)

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西岬の中心地区となる見物には、「刀切大神」という神様が祭られた海南刀切神社が鎮座します。

もとは道一本挟んだ反対側にある船越鉈切神社と一つで、「豊玉姫命(とよたまひめのみこと)」を祀っていました。

 

神輿が大中小と3基あり、一番大きな神輿は彫刻も大変立派なものですが製作年等は不明です。

 

平成18年までは、祭礼期間中にカッコ舞(鞨鼓舞)が披露されていましたが、現在は行われていません。

浜田(船越鉈切神社)

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西岬の中心地区の少し内陸よりに浜田地区はあります。

 

船越鉈切神社が鎮座し、道一本挟んだ反対側の海南刀切神社と一つで「豊玉姫命(とよたまひめのみこと)」を御祭神として祀っています。

 

境内には鉈切洞穴(なたぎりどうけつ)と呼ばれる洞窟があり、縄文時代の遺物や古墳時代の墓の痕跡などが見つかっています。

千葉県指定の史跡でもあり、現在はこの洞穴には拝殿と本殿が建立されています。

丸木舟などが出土しており、遺物の一部は境内や館山市立博物館に展示されています。

 

祭礼は7月の第3土日で神輿が出御します。

 

また、祭礼期間中は館山市の無形民俗文化財である「鞨鼓舞(かっこまい)」が披露され、神輿と併せ盛り上がりを見せています。

まちこ豆知識

海の信仰が篤い地域

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海に面し縄文時代より海洋の拠点であったことが伺えるこの地区には、代表する二つの神社があります。

 

海南刀切神社と船越鉈切神社です。

 

もともと一つの神社で、「山幸彦」の妻である豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祀っていました。

 

豊玉姫命(とよたまひめのみこと)は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の間に生まれた海神である大綿津見神(おおわたつみのかみ)の娘です。
古代朝鮮半島との交易で栄えていた筑紫野(九州)の海人族、南方との交易で栄えていた隼人族の流れを組む神と言われています。

 

さらに、考古学的にも大変珍しい丸木舟を棺とした古墳時代の遺跡が船越鉈切神社で見つかっている事など、海へ信仰の篤さが伺えます。

 

また、西岬の祭礼には参加していませんが、海を行き来する人々の信仰を集めた洲崎神社をはじめ、大漁祈願の為の西川名(洲崎神社の少し先)の厳島神社の湯立神事、海の安全を司る鹿島の神に関係した洲崎ミノコオドリなどもあり、西岬地区には多くの海洋神事が行われていました。

 

また、海南刀切神社には神様が一刀両断したと言われる2つに分断された巨石があり、巨石信仰も見られる地域でもあります。

 

こうした古来よりの海の信仰を見られる神社や神事を見ながら西岬地区を散策するのも面白いかもしれません。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain洲崎神社と厳島神社

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参考文献・サイト