こんにちは。
弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。
数学・国語・理科・社会、音楽・図工・家庭科・体育。
学校で習う授業って、実にさまざま。
その中でも一番必要じゃないんじゃないかと思われがちなものがあります。
それは「歴史」。
受験のためには必要なジャンルかもしれないけど、普段の生活の中で一番使わないとこじゃない?
って声が聞こえてきそう。
たしかに。
でも本当に「歴史」っていらない授業なんでしょうか?
今回はこの「歴史を学ぶ本当の意味」について。
早速いってみましょう!
歴史から何を学ぶ?
「社会」という教科でみると、「地理」「公民」「歴史」など細かく分かれています。
「地理」は、もう常識として知っておかなければならない部分ですし、「公民」は現在日本で生活しているなら義務として学ばなければなりません。
でも「歴史」って?
全然いらなくない?
はい。
多分、学校の授業の中で一番いらない気がします。
テストのためだけに勉強していたら、「歴史」なんて一番つまらない教科です。
では習わなくてもいいのかというと、そんな習得ランキングの低いジャンルでもない。
一体どんなところに有利になるのか。
大人になるとわかるこの部分。
ざっとまとめてみましたよ!
国際化のための必需ジャンル
国際化の時代の昨今。
自分の国の歴史について知らないのは、ちょっとした「恥」といわれています。
「愛国心を持て」とまではいいませんが、少なくとも日本がどんな歴史をたどって来たのか知らないと、よその国に行って恥ずかしい思いをすることもしばしば。
よくお盆の時期になると「靖国神社参拝」が注目されます。
でも、これも歴史を知らないとどうして注目されるのかもわかりません。
「靖国神社問題」は、日本人が長年信じてきた「神道」という宗教と、「戦争」という歴史が絡んでいるもの。
わたしたちは「そんなん別に行こうが行くまいがいいじゃん」と思っているところがありますが、諸外国にとっては重要なことなんです。
日本人ですらよくわかっていないこの問題を、諸外国の人に説明しようと思っても無理なはなしなわけです。
簡単にいうと、古来から日本人は「無念の思いや非業の死をとげる」と、その人が怨霊になって祟ってくるという信仰がありました。
だから、戦争で苦しい思いをして死んでしまった人たちを怨霊にさせないため神社に祀るというのは、はるか昔から行われてき日本人にとっては至って普通のこと。
でも、諸外国にしてみたら「神社に祀る」=「神格化」というイメージに繋がってしまうため、「戦犯者を神様にするなんてけしからん!」となる。
だから、こうした国際問題が勃発してしまうんですな。
理由を知ってても、政治利用されるだろうけど
自国の歴史を知っていると、上手く政治のカードとして利用することもできるはずです。
でも、政治家の人たちもこうした所までは理解している人って少ない。
国際社会で活躍するには、やっぱりこうしたちょっとした「歴史」を知らないと損することってたくさんあるんです。
靖国神社問題は複雑だ。
「天皇」も立派な歴史の一項目
また、日本が世界に誇れるものの一つとされているのが「天皇」の存在です。
それは、世界で一番長い歴史を持つ皇室だからとされています。
もし突然、外国の方に「あなたの国の天皇は、いつから続いているの?」と聞かれたら、答えられる人は少ないかと。
ちなみに初代神武天皇(じんむてんのう)が紀元前660年に即位し、現在の今上天皇(きんじょうてんのう:現在進行形の天皇をこういいます)で126代目。
この間に何人か天皇の称号を付与されたり、実在を疑問視されている初期の天皇たちもいますが、少なくとも約2000年の歴史があります。
これも立派な「歴史」。
先人たちの知恵をもらう
では「歴史」を学ぶことは国際化のため勉強なのかというと、そうでもありません。
実は、「歴史」を学ぶというのは「先人の知恵」を観る絶好のチャンスなんです。
そのいい例が「スカイツリー」。
これも寺院建築である「五重塔」の技術を参考に建てられた現代建築です。
現在の建築の技術を持ってすれば、スカイツリーのような超高層の建築物は簡単につくることができます。
ただ作るだけならいいのですが、日本はどうしても「地震」というものがつきまといます。
そのため、古来からの高層建築の「五重塔」から先人たちの知恵をもらおうと考えられ、構想が練られました。
↓ くわしくは古代の技術はすごいっていう、こちらの記事を読んでくださいね!
建築だけではありません。
薬なども昔から利用されてきたものを応用して新薬を作ったりすることもあります。
化学薬品もそう。
化粧品だってそう。
アスファルトなんて縄文時代から利用されていたんですよ!
(打製石器の石と木の接合部分に接着剤として利用されていました。)
これだって「歴史」を学んでいないとわかりませんよね。
他にも「考え方」などもそうです。
日本には「もったいない」の精神がありますが、これが大きくクローズアップされたのは江戸時代といわれています。
なぜかというと、これも「歴史」。
江戸時代になると、江戸を中心に都市が展開し爆発的に人口が増えます。
世界の20人に1人は日本人だったとされるころです。
人口が増えると、食料事情が切迫してくるのが世の常。
しかも、江戸時代になると飢饉が連発したり、地震・噴火などの自然災害も多く発生します。
そのため、食糧難になることもしばしば。
江戸時代の人たちは、食べ物がいかに大事が痛感していたので食べ物を残すという行為を嫌いました。
そこから「もったいない」の精神が誕生。
さらに、食べ物だけでなく他のもろもろの「モノ」にももったいないが行きわたり、「リサイクル」という考えが生まれたのもこのころでした。
現在のわたしたちの生活や習慣、考え方は、こうした先人たち知恵をもらって生まれてきているわけです。
科学や医学などの最先端の分野でも、こうした研究をするのであれば、やっぱり「歴史」を知らずしては始まらないといっても過言ではありません。
↓ 古代の技術を色々解説してくれている本で、オーパーツなどに興味がある方には面白いと思います!
生活に根付いた常識
ほかにもまだまだたくさんあります。
普段わたしたちの生活でなにげなく行っていること。
例えば「なんでお母さんは、すぐ掃除しろ掃除しろっていうの?」とこどもに聞かれたとします。
さて、なんと答えましょう。
「汚いのいやでしょ?」
「うん」
「きれにするのが当たり前なの」
「なんで?いつから?どうしてそんな決まりが出来たの?」
「そう決まっているから!」
「ふ~ん」
あちゃ~・・・
日本人がきれい好きというのは世界共通の認識のようですが、これにもちゃんと歴史があって、ちゃんと理由があるんです。
もともと、掃除は神社の「お祓い」に通じるとされています。
つまり、掃除をすることは「祓い清める」ということ。
悪いものや邪気などを取り除く行為なわけです。
それが室町時代になって、日本家屋の原型(畳の部屋とかね)ができ始めると、家の掃除のために「ほうき」が一般的に普及するようになります。
さらに江戸時代になると、庶民の生活が充実。
ここから、どこの家でも掃除をすることが当たり前となり現在に至ります。
どうでしょう。
やっぱり、生活そここに「歴史」が隠れている気がしませんか。
あれやこれ、実にさまざまなものが「歴史」と通じているんですよ!
大人になると結構必要~まとめ~
「歴史」は学生時代にはただのテストのための勉強となってしまっていますが、大人になるとありとあらゆるところに絡んでくるジャンルとなってきます。
しかも「歴史」だけではダメなんです。
民俗学的なものから、宗教的なもの、美術的なものまで、幅広い知識と一緒にならないと発揮できないジャンルなんです。
だから「歴史」だけ学ぶとなると、本当に面白くない。
過去の人間がやってきた事件や政策、戦争だけ学んだって、な~んも役に立ちません。
でも、これが大人になって日々の生活の合わさると、色んなことが合致してきます。
そして知らなくても生活していくことは可能です。
ただ、少しばっかり恥ずかしい思いと、大人なはずの自分にほんの少し悲しくなるぐらいかな(笑)
だから、ちょっと知りたいとネットや本で調べたりすることって、この歴史が絡んだ項目が多いことに気が付くと思います。
もちろん、それがまんま「歴史」の単語ではないかもしれませんが、「歴史」が関わったものであることが圧倒的に多いはず。
もし、歴史の勉強が苦手だと思っている人がいるなら、日々の生活にちょっと目線をずらしてみてはどうかな。
あと、学校の歴史の学ぶ内容を思いっきり変えてみるとか。(※これは先生とかお役所のやり方だな。)
もしくは、「歴史」はテストのためだと割り切って勉強するか。
一番習わなくてもいい教科ではなく、いずれ「大人の常識」として役に立つときがきます。
「歴史」の勉強が嫌いでも、「歴史」を嫌いにならないであげてくださいね。
「歴史」を学ぶ意味って、ちゃんとあるんです。
「へ~」と、思われたお父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃん、若者よ!
今がチャンスだ!
というわけで「歴史を学ぶ意味」についてでした。
以上「おらがまち」まちこでした。