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三種の神器は天皇ですら見られない謎の宝物。本当の姿は誰も知らない。

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こんにちは。

弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。

 

今回は、弱小文化財とはいえない国家クラスの文化財?

「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」をピックアップ。

 

歴史の教科書に載ってるこの宝物。

実在するのか疑問に思いますよね。

 

これ

ちゃんと祀られ?ているんです。

しかもレプリカ?もあります。

 

それでは「???」と思わずつけたくなる、謎に満ちた「三種の神器」について詳しくご紹介したいと思います。

 

それでは早速!

三種の神器とは?

sansyunojingi

「三種の神器」は「さんしゅのじんぎ」、「みくさのかむだから」ともよみ、鏡・勾玉・剣の3つのことをいいます。

 

神話の時代、天孫降臨に際し天照大御神が瓊瓊杵命(ににぎのみこと)に授けた神器といわれています。

と、歴代天皇が代々継承してきた宝物のことも「三種の神器」といいます。

 

この2つが同一とも、それになぞらえて皇位継承の正当性を主張する道具として、後付されたとも、様々な説があります。

 

といいつつ神器なしで皇位継承を行っている天皇もいますし、絶対的な存在というわけでもないようです。

 

造られた年代なども不詳で、とくに文化財に指定されているわけでもありませんが、その存在感たるや日本でぴか一の宝物です。

八咫鏡(やたのかがみ)

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伊勢神宮内宮に御神体として保管されているもののほかに、それを模して複製された形代(かたしろ)が皇居の賢所(かしどころ)に安置されています。

 

「複製=レプリカ」というと「まがいもの」「偽物」と思われがちです、賢所の形代は伊勢の御神体から分祀され、神威・神力のある同一次元のものです。

偽物と同義にとらえてはいけません。

 

読んで字の如く「鏡」です。

とはいっても、今わたしたちが想像する鏡ではありません。

 

写真の様な銅を磨いたものです。

この写真は裏面の装飾面で、反対の表面がツルツルに磨かれ鏡のようになっています。

 

石凝姥命(いしこりどめのみこと)が造ったとされる鏡で、「天の岩戸」事件の時に使用された鏡でもあります。

その後天照大御神から瓊瓊杵命に授けられ、「これを自分だと思って祀ってね」ってことでやがて伊勢神宮内宮に祀られたそうです。

 

大きさは、45センチ前後。

 

と、いわれています。

 

賢所にあるものも、これと同じ感じではないかな~

 

と、いわれています。

 

「と、いわれています。」というのは、伊勢神宮の神官も天皇自身も鏡をみたことがないので、すべて憶測になってしまうわけです。

 

ちなみに最後に伊勢の御神体をみたのは明治天皇。

一番最初のレプリカを作成したのは崇神天皇とされます。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain伊勢神宮の不思議

八坂瓊勾玉(やさかにのまがたま)

sansyunojingi-yasakaninomagatama

「三種の神器」のうち唯一、現物が皇居に保管されています。

「璽(じ)」ともいわれ、草薙剣とあわせて「剣璽(けんじ)」といいます。

そのため皇居御所の保管されている部屋のことも「剣璽の間」といいます。

 

この「剣璽」は天皇が外出するたびにともに行動するもので、例えば被災地や戦地跡などに行く時も常に侍従に持たれていました。

最近はセキュリティの関係で同行しなくなってしまったようですが、伊勢神宮遷宮の時には一緒に伊勢に行ってます。

 

記紀神話の中で、八咫の鏡と同じく「天の岩戸」事件のときに使用され、天孫降臨で瓊瓊杵命に託されます。

 

勾玉の形をしているとも、長い紐に勾玉を連ねた首輪のようなものだともいわれていますが、これまた誰もみたことが無いので詳細は不明。

 

色も「瓊」が玉、とくに赤色の玉をさすことから瑪瑙(めのう)であるとか、縄文時代より続く翡翠(ひすい)で緑色だ、とか様々な説があります。

 

八咫鏡同様謎が多くやはり誰もみたことがないので、もはや原型をとどめていないなどともいわれています。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain勾玉についての記事は「謎に満ちた日本の宝石」へ!

草薙剣(くさなぎのつるぎ)

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別名「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」ともいわれ、熱田神宮の御神体として安置されています。

 

皇居にはレプリカ(※八咫鏡でもお話したとおり、偽物ではなく本物と同一次元のもの)が、「剣璽の間」に八坂瓊勾玉とともに保管。

 

天皇の代替わりの際、儀式で使用されるのはこの「剣璽」になります。

 

八咫鏡とときを同じくして、崇神天皇によりレプリカが作成されました。

 

須佐之男命が倒した八岐大蛇(やまたのおろち)の尾から出てきた剣で、天照大御神に献上され、その後天孫降臨に際し瓊瓊杵命に下賜されました。

 

代々受け継がれてきた草薙の剣は、第17代景行天皇のときに息子:日本武尊 に託されます。

この日本武尊の奥さん:宮簀媛命(みやすひめのみこと)が、日本武尊の死後、熱田の地に祀り社を建てました。

 

これが熱田神宮のはじまりとされます。

まとめ

ざっとまとめるとこうなります。

「三種の神器」早見表

八咫鏡

  • 伊勢神宮内宮に御神体として奉安
  • レプリカが皇居賢所にある

八坂瓊勾玉

  • 唯一現物
  • 皇居御所「剣璽の間」にある

草薙剣

  • 別名「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」
  • 熱田神宮に御神体として奉安
  • レプリカが皇居御所「剣璽の間」にある

 

どれも謎につつまれていて、そのものを見た人はいません。

掲載したイラストもイメージを手助けするためのものでしかありません。

 

天皇の皇位継承の時にはその瞬間を垣間見れるのでは?

と思われがちですが、天皇陛下もみたことないものを我々一般人がみることは出来ません。

 

日本の歴史の中で、神話の頃から受け継がれてきている「三種の神器」ですが、各時代で焼失にあっていたり、盗難されたり、水没したりと、結構受難な人生を送っています。

 

当初のものはもうどこにもないともいわれますが、その権威は日本一といっても過言はありません。

 

実際にみることもかなわず、調査することも禁じられているものですので、その詳細は今後も明らかになることはないかもしれません。

 

でも、伊勢神宮や熱田神宮に参拝した時、皇位継承の儀式の中には、この「三種の神器」が欠かせないものとして存在していることを知っておくと大変おもしろいと思います。

 

皇位継承で経費削減する話しなども持ち上がっていますが、歴史のこうした価値というのは「今」はわからなくても、なくなってしまうと気づくものがほとんどです。

これも一種の「文化の財」ですね。

 

なるべくなら昔のまま維持継承していけることを願いつつ、今回はこの辺で〆としたいと思います。

 

 

以上「おらがまち」まちこでした。