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歴史大好きまちこ主催!弱小「文化財」応援ブログ!

波の伊八の彫刻屋台がずらり。鴨川市田原地区の祭礼は一見の価値あり!

田原祭礼について

鴨川市街地を抜け、長狭街道入口から鴨川有料道路金山ダムあたりまで続く細長い地区です。

 

昔から農業が盛んで、現在も兼業農家の方が多いです。

 

田原祭礼は川代地区に伝わる神楽(獅子舞)を代表として、豊作を祈願する農村色の強い祭礼です。

 

ですが、祭礼の情報はあまりありません。

廃絶した屋台なども何地区かあり、不明な地区もあります。

 

中でも太田学の屋台は鴨川市内でも豪華な屋台として知られていたそうです。

鴨川市の伊八の出身地打墨(うっつみ)にも近い事から、代々伊八による彫刻があった屋台が多数あり、不明なものも考えると貴重なものもあったのではと推測されます。

 

それでも出祭している屋台には伊八の作品があります。

 

是非見に行ってくださいね!

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain伊八の故郷、打墨の祭礼

www.oragamati.com

詳細情報

毎年9月の第3土日に行われ、川代神楽は日曜日に奉納されます。

 

参加地区は、池田、川代、竹平の3地区です。

 

金山、日摺間、太田学などの情報が手元にはありますが、坂東、押切、京田、太尾、来秀、大里、田原西などがどういった形で関与していたかなど、詳細は不明です。

ご存知の方教えて頂けると大変ありがたいです。

山車・神輿等をご紹介

池田(愛宕神社)

池田は長狭街道を入って、田原小学校を少し過ぎたあたりの地区です。

愛宕神社を祀ります。

 

4代・伊八信明の彫刻による囃子屋台を所有します。

明治33年に製され、平成7年に川俣三喜男が改修を行っています。

川代(須賀神社)

川代は田原小学校や鴨川総合運動場の裏手に広がる地区です。

その中の住宅街に須賀神社を祀っています。

 

須賀神社では囃子屋台を出祭させており、5代伊八高石信月の作品を見ることが出来ます。

大正5年に製作されたもので、平成8年頃改修されています。

 

川代にあるもう一つの熊野神社とともに、川代神楽を奉納します。

江戸時代初期から伝わっているものです。高齢化や少子化、過疎化の影響で、伝承に困難をきたしているそうです。

川代(熊野神社)

川代は田原小学校裏手にあたる地区です。

熊野神社は山間にある神社です。

 

神輿と宮立てがあるそうです。

詳細については調査中の不明です。

 

川代には熊野神社と須賀神社がありますが、この二つの神社で奉納されるのが川代神楽と呼ばれる神楽です。

始まりは江戸時代初期と伝えられ江戸の町神楽と同系列のものとされます。

 

戦時中欠かさず奉納されてきたていますが、やはり高齢化や少子化、過疎化の影響で、伝承に困難をきたしているそうです。

竹平(愛宕神社)

竹平は田原交差点から千葉県道181号線を挟んだところにあります。

 

明治22年以前に製作された囃子屋台が出祭します。

4代・伊八信明神輿もありますが、昭和40年ごろから休止中とのことです。

 

昭和初期に天津の浜荻から譲り受けた神輿と聞いています。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain天津の浜荻のお祭り

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金山(?神社)

金山は鴨川有料道路を進んで金山ダム周辺の地域になります。

 

現在は祭礼には参加していませんが、花万燈があったそうです。

保管が悪かったためか廃絶されています。

日摺間(?神社)

日摺間(ひしま)は鴨川有料道路入口あたりの地区です。

 

花万燈がありましたが、昭和25~40年に巡行しその後廃絶してしまったそうです。

現在も祭礼は行われていません。

太田学(?神社)

太田学(おだがく)は鴨川有料道路を挟むように左右に広がる地区です。

鴨川市の最北端で君津市と隣接します。

 

明治33年に製作された屋台を持っていたそうですが、現在は解体し保管され出祭はしていません。

後藤利兵衛橘義光による彫刻で、鴨川市では豪華屋台として知られていたそうです。

 

昭和34年から休止され、解体された後彫刻の一部は盗難などにより散逸しており、残念な状況となっています。

まちこ豆知識

文化財の盗難について

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太田学の屋台が解体され保管されている間に、部材の盗難などによって一部無くなっていると記載しました。

無指定ではありますが、太田学の屋台も立派な文化財です。

 

最近、日本の文化財のみならず世界中で文化財の盗難売買が行われ深刻な事態となっているそうです。

 

特に未指定のものは資料等が少なく把握しきれず、もし売買されても発覚せずそのままうやむやになってしまうことがほとんどです。

しかも海外でそれをやられると、多分跡を追う事は不可能だと思います。

 

南房総にはたくさんの価値のある山車や神輿、寺社があります。

 

だいたい外に野ざらしだったり、山車小屋がぽつんとあったりして、すごく狙われやすいです。

戸締りなんかはしっかりしたいですし、神社などで所蔵するもの(外にある狛犬とか石造のものなんかも全て含む)の目録帳や、写真などで特徴を記録しておくなどが大事です。

 

国宝とか重要文化財の話だろう、こんな片田舎のものを盗む奴なんかいないだろうってのはないです。

世の中にはいろんな人がいますよ。

 ⇒文化財の防犯対策について (平成22年4月26日 22庁財第139号) | 文化庁参考にしてくださいね。

 

ちなみに伊八の作品は最近狙われやすいそうで、お寺によっては拝観禁止になったり撮影禁止などがされているところが結構あります。

有名になることはとてもうれしいことですが、その分悩みも増えます。

 

また、世界的にも文化財を守る条約が出来ています。

どこに行っても悪質な行為は罰せられます。

 

ちなみに窃盗罪として有罪判決になったら、刑罰は10年以下の懲役または50万円以下の罰金ですが、これに文化財保護法などの特例が付くのでもっと重たくなる可能性があります。

 

今後どのような対策がされるのかはわかりませんが、文化財が守られ維持されやすい環境になってくれるといいですね。

 

文化庁でも地元のこうした未指定の文化財にも注目しているようなので、制度改善を願うばかりです。

参考文献・サイト