おらがまち

歴史大好きまちこ主催!弱小「文化財」応援ブログ!

「お札(ふだ)」と「お札(さつ)」の違い。金運アップの風水や占いが信じられない人へ。

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こんにちは。

弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。

 

「お札」

 

と表記されていると、なんと読むでしょう。

 

文脈に「お金が~云々」といえば「おさつ」、「神社が~云々」といえば「おふだ」ですよね。

 

なんでこんなにややこしい使い方をしているんだろう。

実はコレ、スピリチュアルな話しというわけではなく、ちゃんとした「お札」の歴史が生んだ読み方なんです。

 

なぜわたしたちは「お札」を「おふだ」や「おさつ」と読むのか、金運アップを狙うなら、この根本的な考え方を知っておくと納得することがたくさんあります。

 

それでは早速!

 「おさつ」のはじまりは「おふだ」

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もしも「紙幣」というものを知らない人が、一万円札を見て、さらに神棚に飾ってあるお札を見たら、全くの別物と思うでしょうか。

 

たぶん、その人は「同じ仲間」というと思います。

 

今でこそ紙幣とお札は全く別物!と、わたしたちは認識することができます。

しかし、ちょっと前までは

 

↓ こんな紙幣だったんです。

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伊勢山田羽書(1610年):wikipediaより

これを「おさつ」ですか?「おふだ」ですか?と、今のわたしたちに聞いても多分わからないですよね。

 

「お札」を「おさつ」と読んだり、「おふだ」と読んだりするのはこの昔の紙幣によるところが大きいようです。

日本最古のおさつ「山田羽書」

この写真の紙幣は、日本最初の紙幣といわれる「山田羽書(やまだはがき)」というものです。

 

日本の紙幣の原型で、江戸時代初期、伊勢の地から誕生しました。

 

流通期間はなんと、明治に入るまで250年間!

発行制度が整備されていたことと、信用がとても大きかったためだといわれています。

 

現在の紙幣もその価値を認識していなければただの紙切れですからね。

金銀のように、もともと価値があるものではないのだから「信用」が一番。

 

一匁札で現在の価値700~1000円ほどの価値があったそうです。

結構大きい額だったんですね。 

 

また、偽札防止のために7年ごとに新しいものをつくっていたんだとか。

伊勢神宮と関わりがある

伊勢と聞いて、ピンと来た方もいるかもしれませんが、この「山田羽書」は伊勢神宮と深い関わりを持つ紙幣でもあります。

 

なぜ伊勢の地で紙幣の原型が生まれたのか。

それは「御師(おし・おんし)」の影響力によるものです。

 

「御師」とは伊勢神宮の信仰をもっと全国に広めようと、伊勢神宮の「お札(おふだ)」を持って行脚していた人物たちです。

 

この人たちの「信用度」ってのは絶大で、この伊勢神宮の「お札(おふだ)」を持っているというだけで、行脚のなかでいろんな宿に泊めさせてもらったり、お偉い方々にご飯をたべさせてもらったりしていました。

 

これは江戸時代に始まったことではなく、平安時代のころからあった職業なので、知名度は抜群だったわけです。

 

各家にに神棚があり、その中に必ず「神宮大麻(じんぐうたいま)」の「天照皇大神宮」という札が入っていますが、これはこの「御師」たちの功績の賜物です。

 

今わたしたちが各家に神棚を飾るのは、こうした経緯があったからというわけです。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain神棚の飾り方等くわしくはこちらの記事へ。

信用経済とは?

この「御師」が発展して行った伊勢の地では、この「信用」という言葉がとても大事にされていました。

 

個人的に信用貸しをする、というと思いだすのは「手形(てがた)」ですが、伊勢の地ではこうした「手形」を応用した形のものが発展して行きました。

 

これが「山田羽書」といわれています。*1

 

形は「御師」が全国へ広げた伊勢神宮の札(ふだ)によくに似たもので、神像(毘沙門天や恵比寿など複数あった)が描かれたり、朱印が押されていたりと、「おふだ」によく似たものでした。

 

伊勢の地で生まれたものだから「信用」があるに違いない!

というわけで、大変ありがたみもあったようです。

 

最初は個人的なものでしたが、やがて自治体が発行するものへ、さらには藩が許可をだすものへと変化し、規模も拡大していきます。

 

そして、明治に入りヨーロッパの経済制度とこの「山田羽書」をもとに、「紙幣」というものが発行されるようになりました。

 

紙幣が「おさつ」と呼ばれるようになったのは、明治時代発行された政府紙幣である「太政官札(だじょうかんさつ)」から来ています。

この「かんさつ」という紙幣から「おさつ」という言葉が出来上がって行きました。

 

「太政官札(だじょうかんさつ)」発行直後は、まだまだ「おふだ」のような様式でしたが、諸外国に発行依頼をするようになると縦書きだったものが、横書きのものとなり現在の形に近いものへと変化して行きました。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain山田羽書について詳しく解説して下さっているNPO法人のサイト様です。

「おさつ」と「おふだ」は同じ

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つまり「おふだ」と「おさつ」は、極端な話しもとは同じモノ同じ由来のものだったわけです。

 

なので、「札」の字を両者にあてるのは自然なことだったんですね。

 

一応紙幣と神札をわけるために「おさつ」「おふだ」と読み分けていましたが、中身はつまるところ一緒。

 

だから両者は「大事にしなければならないもの」として扱われるようになりました。

だから「おさつ」は「おふだ」

見た目も生まれた経緯も「おふだ」に由来する「おさつ」は、スピリチュアルな間では同じ神聖なものとして扱われます。

 

風水なんかで、お財布の中でレシートとごったに詰められた汚い状態ではお金は入って来ないといいます。

 

金運アップや占い・風水などを信じていない人は、あーはいはい、とスルーしてしまうかもしれません。

 

でも、これを「おさつ」ではなく「おふだ」として考えたらどうでしょう。

 

多分「おふだ」をそんなぞんざいに扱ったりはしないはずです。

 

ちゃんと神棚に飾って、毎日お水をあげたり、塩を置いたり、きれいにするのではないでしょうか。

 

これが「お金をぞんざいにあつかってはいけない」という考えになったんですね。

 

「おさつ」ではなく「おふだ」として考えると、色々しっくり納得できるかと。

例えば以下のような言葉、金運アップなどではよく聞きますよね。

 

「おさつ」と「おふだ」が同じもの、と思って今一度見てみると

 

  • お財布をお尻のポケットに入れてはいけない=おふだをお尻のポケットに入れるの?
  • おさつを折りたたんでしまうのはよくない=おふだを折るの?
  • お金をきたないものと思ってはいけない=おふだを汚いものと思ってるの?

 

などなど。

 

どうでしょう?納得しちゃいますよね。

「おさつ」を神棚に飾るのは意味がある?

よく「おさつ」を神棚に保管しておく、とか聞きますが、これあながち的外れな言い分ではありません。

 

さきほどもお話したように「おさつ」=「おふだ」という考えが、わたしたちには根本的に存在します。

 

なので金運アップを思うのなら、「おふだ」と同じ扱いをしてあげるべきです。

 

「おふだ」には、神様を来臨させる依代となる力があります。

それに併せて考えれば、「おさつ」にもその力があるはずです。

 

金運の神様はこの「おさつ」という「おふだ」を依代にやってきます。

呼ばない手はありませんよね。

 

だから、お財布もきれいなものでなければならいわけです。

 

金運アップのお財布関連商品は、ピッカピッカですよね。 

↓ 白蛇の革なんてよく聞きませんか?

日本の神様はきれいが大好き。

 

くちゃくちゃのおさつや、薄汚れてすれてしまっているお財布では、金運の神様も「え~こんなところに来臨したくない」って思ってしまいます。

 

だからお財布は大事ってわけです。

f:id:oragamatiko:20180801153116j:plain依代についてはこちらをどうぞ

お札のまとめ

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ちなみに「札」の成り立ちは木に彫刻刀で削るという意があります。

表札や看板に近い意味合いの字ですから、漢字の本場の中国では紙幣の字としては使いません。

 

しかし、日本では紙幣が「おふだ」をもとに発展してきた経緯があります。

だからあえてこの漢字を使用し、「おさつ」と呼ぶようになりました。

 

こんなところにも歴史が詰まっているのかと思うと、とっても面白いですよね。

わたしたちの生活のなかには「実はそうなの?」というものがたくさんあります。

 

金運アップのためのうんちくが世の中にはあふれていますが、「おさつ」=「おふだ」と考えると、色々納得出来てしまうと思います。

実に面白い日本人的感覚です。

 

占いや風水を信じていないけど、こういう歴史の裏付けなら信じられるのではないでしょうか。

 

 

今回は「おさつ」と「おふだ」の歴史から、金運アップについてひもといてみました。

 

「おさつ」をみたら「おふだ」を思い出して、お金を大切にあつかってあげてくださいね。

 

 

以上「おらがまち」まちこでした。

*1:ちなみに現在の「手形」は、明治以降ヨーロッパの経済の制度を取り入れて発展したもので、この「山田羽書」はちょっと違う形となります。