おらがまち

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歴史好きなら林業への就職はどうか?じつは日本の文化財を守る縁の下の力持ち!

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こんにちは。

弱小文化財応援ブログ「おらがまち」まちこです。

 

日本の文化といったら、それはもちろん「木」!

 

つまるところ、全て行きつくのは「木」です。

でも、悲しいかな、現在日本の木への注目度はほとんどありません。

 

日本の面積の70%近くも占める山には、たくさんの木々がありますが、それを手入れしている人たちは減る一方。

 

学芸員や伝統工芸・歴史関連の資格や求人を目指している皆さんには、まちこがゴリ押ししたい。

 

林業の世界へ就職。

 

今回は「木の守りは日本の文化を支える縁の下の力持ちにしかできない」のお話です。

またまた、まちこおせっかいシリーズ。

早速いってみましょう!

林業の世界は3K

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ぶっちゃけ大変です

3K = 「きつい」「きたない」「危険」

 

山の中に入って、木を切ったり運んだり植え付けをしたり地面をならしたり、1年中やることがたくさんあります。

 

寒くても暑くても山の中に入っての作業となるので、林業はぶっちゃけ大変な作業です。

 

ただ木を切るだけ、木を加工するだけと思われがちですが、木の販売ルートを開拓したり、山の環境整備(林道を作ったり、測量など)があり、山全体を最初から最後までコーディネートする立派なお仕事。 

お給料がきになりますか?

お給料は一般企業と変わらないです。

賞与や昇給もあり、福利厚生もしっかりしているところがほとんど。

 

山を管理するので、定住をしてくれる人を優先的に採用しています。

そのため、住宅の補助や寮などを持っている林業会社もあり、住居関連はかなり充実。

 

資格の取得によってお給料の形態が変わって来るのも、一般企業と同じ。

 

一年中仕事をしてるイメージですが、お休みも長期休暇もほぼ世間と同じです。

専門の大学校あります

就職するパターンは、「森林組合」か「民間の林業会社」の2つ。

 

「森林組合」とは、森林を所有する組合員からなる協同組合です。

 

実は日本の山林の7割は個人所有で、この森林組合から委託を受ける形をとっているのが民間の林業会社となっています。

 

この個人所有の人たちが自分で林業の仕事をしているかというと、単純に遺産として相続していて管理は委託、もしくは放置なんてのも多い。

 

そのため山林を所有している人たちは、「森林組合」に入っているわけです。

 

もちろん個人で山を所有して、森林管理を行っている人や会社もあります。

 

こうした林業関連会社の求人は、余程の緊急の求人でない限り経験不問であることが多い。

未経験だけどやってみたい!人には入口が広い就職口だと思います。

 

ただし、体力のある若いうちから人材育成をしたい林業会社もあるので、年齢制限がある場合もあります。

 

最低条件必要な資格は、MT車(マニュアル車)の免許。

自動車の免許を取ろうと考えている人がいたら、最初からMT車で免許を取得しておくことをすすめます。

 

なにげに色んなところで就職に有利。

 

ちなみにまちこもMT車運転できます!

 

経験不問とはいいますが、何も知らないで突っ込んでいくのはちょっと、という人のために林業の専門の大学校というものも存在します。

 

他にも、林業関連の大学や専門学校などもあります。

例えば ↓ こちら。

kochi-forestry.ac.jp

 

最近少しずつ林業への関心が高まってきています。

そのため、林業の大学校や専門学校などは人気があり、倍率も上がってきている傾向です。

 

ほかにも公務員として、地方や国の林野庁や農林水産課などに行く。

こちらはどちらかというと、管理や維持の法整備の方がメインで実際の林業の作業と言ったことはあまりやらない。

立派な仕事だと気づくとき

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日本の文化を守る縁の下の力持ち

日本の文化は木の文化といいますが、現在の私たちの暮らしの中にある木は、ほぼ輸入品。

 

日本の材木を利用して、家屋を建てたり家具を作ったりしているのは、ほんの一部。

なので、日本の山林は放置気味。

 

日本の文化は木の文化とは、ちょっと言えないような現状です。

 

でも、確かに古来より日本人は木を利用して、木と共に生活して生きたのに変わりはありません。

 

歴史的遺産となる国宝や文化財、建築物などは、木で作られています。

それは、日本の環境に適した、日本に在来する木材を利用してきたからこそ、今継承されているからに他なりません。

 

今、日本の文化財を守る木材もなるべく国産のものを利用しようと懸命になっています。

しかし、現実は違います。

 

例えば漆は、ほとんどが外国産。

ほぼ中国です。

 

中国の漆を利用して修復された文化財は短期間で剥離してしまい、修復の回数や度合が多くなってしまい余計な手間をかけるそうです。

これは中国産が「悪」なのではなく、中国は中国の環境に見合った漆であって、日本の環境に見合った漆ではないからです。

 

そのため政府は、国宝や重要文化財の修復に関しては国産の漆を使用するよう義務付けました。

 

でも、そんなに漆をたくさん確保なんてできません。

 

漆のすごさについては「漆と戦った縄文人」の記事へ! 

www.oragamati.com

 

岩手県は全国の国産漆の7割を生産していますが、供給が追い付いていません。

漆の木自体も少なくなっていますし、その漆を管理する人(漆掻き職人)の数も激減しています。

 

岩手県はこうした状態を心配して、職人の育成や漆の木の確保を県が率先して行っています。

 

すごいぞ岩手県!応援している!

そう思ったら、とりあえず「ふるさと納税」です!

 

仲介手数料がどうとか、いいこと悪いこともさんざん言われていますが、一般人のわたしたちが直接支援できるすごい制度だとわたしは思います。

 

わたしもお得、岩手県もうれしい。

ウィンウィンだ!

 

www.oragamati.com

 

岩手県の回し者ではありませんが、どうぞ岩手県をよろしくお願い致します。

 

漆だけでなく、国産のヒノキもない。

 

ヒノキは台湾に頼っていましたが、台湾側も輸出を管理するようになってしまいました。

先日、沖縄の首里城が消失してしまいましたが、ここにも台湾ヒノキ。

 

再建となったら、あれだけの太いヒノキをどこから確保するのか。

もしくは他の木材で換えるとしても、大木を探さねばなりません。

文化庁や沖縄県、先生方、建築屋さんは、きっと頭を悩ませているに違いありません。

 

ああ、そんな光景が目に浮かぶ。

 

漆やヒノキをはじめ、日本の文化である木はある意味で絶滅危惧種となりつつあるわけです。

 

日本の山林は国土の7割もあるのに。

やはり林業の出番は、日本の文化を守る根本としてこれからの未来必要不可欠な分野になると確信しています。

歴史の就職口がないと思わない

まちこも大学を卒業するときに、どんな就職口があるのかさんざん悩みました。

 

でも大学の先生は、専門知識をもっていらっしゃいますが、世間の就職先についてはちょっと疎い。

ましてや、林業が文化財を守る一つの仕事だという発想をもとに教えてなんてくれません。

もちろん、自分でそういった考えに至らなかった自分の視野の狭さが、今となってはうらめしい。

 

いったん文化財の世界から離れ、就職し、親となってこうしてブログで情報を発信するようになると、文化財や歴史が好きだからと目指している人たちのおせっかいを焼きたくなってしまう。

 

ようはものの考え方次第なんだと思います。

 

歴史関連の就職先がないなんて、ナンセンスな話しなんだったことを多くの人に知ってもらえたらいいなと、ブログ展開中。

www.oragamati.com

 

お父さんお母さん、こどもさんには好きなことをやらしてあげて下さい(笑)

つらいけど林業には未来がある~まとめ~

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まちこの知人にも、毎日山に登って測量するお仕事をしている人がいます。

 

彼は仕事で、脱臼しようがマダニやヒルに刺されようが、葉っぱでかぶれようが、毎日山に登っています。

会社にこもっているいるよりも、毎日山という自然に囲まれている方が楽しいと言っています。

ちなみにもともと大学では遺伝子工学を専攻していた。

 

林業関連のお仕事は、体力も使うし下手したら命の危険もある大変な仕事です。

 

けど、林業は日本の文化が続いて行く第一歩の場所。

 

そんな情熱や意気込みがある人は、どうぞ林業の世界に入ってみてはどうでしょう。

 

仕事はなんでもそうですが、どこに魅力を見出すかだと思います。

 

日本の文化を守る仕事なんていうと、歴史研究や文化財の修復などきらびやかな仕事を思い出されるかもしれません。

 

でも、そうした世界を守っている人たちがいてこその世界だと、わたしたち歴史好きの人間も視野を変えていく必要があるのではないかな。

 

おじいちゃんおばあちゃんが山を持っているけど荒れ放題。

そんな人がいたら、自分で林業をやってみるのも面白いかも知れません。

 

 

というわけで、今回はまちこのおせっかいシリーズ「歴史好きなら林業へ就職するのはどうか」のお話でした。

以上「おらがまち」まちこでした。

 

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同志たちよ、いざ行かん!